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 T邸は宮城県建築振興協会による、第3回住宅設計プロポーザルに於いて設計されました。
家族構成はご夫婦お二人。お二人だけの住まいということで、大きな吹き抜けや間仕切りの少ない1階リビング、段差をつけた小上がり風の和室など開放的な空間を持つ住宅になりました。
 設計にあたってはプロポーザル時の要望として、工法や設備の種類などをあげられましたが、配置・動線計画においても、お二人の中で既に青写真が出来ており、それを現実にしていくという作業でした。
 南側に階段を配置し、一番日当たりの良いスペースに書斎コーナーを設ける・・・等、設計者としては思いもよらないアイデアに翻弄されながらの設計となりました。
 ご主人は職業柄沢山の書籍を所有しており、2階通路から書斎まで吹き抜けを囲むように書棚を置けるスペースを設け、将来的に書棚を増やせるようにしました。
 そのほかにもゆとりのある収納スペース、雨天を気にせず乾かせるランドリーコーナーなどが特徴的です。
 全館暖房とするため、外断熱・二重通気工法、蓄熱式床下暖房を採用。
 冬は床下から温められた空気を内部通気層の中を対流させ、床や壁体からの輻射熱で家全体を暖めます。
 また、夏は床下換気口を開放し、風を通して熱気・湿気を排出させ快適な空間をつくります。
 蓄熱式の暖房は夜間、電気料金の安い時間に通電させて蓄熱した後放熱させて暖めます。
 コストパフォーマンスに優れ、風も起こさず温度ムラがないという特徴のほかに、冷めにくいため暖かい日にはより暖かくなる、という短所もあります。
 給湯設備はエコキュートを使用、蓄熱式暖房機とともに深夜電力を利用し、光熱費も抑えられています。
 現在、12月の下旬から既にお住まいになっていますが、蓄熱式床下暖房の初期可動に10日ほど要し(暖房に助けられました)快適な温度が得られているようです。
 「朝起きたときに暖かい、冬の布団がいらない。」といった感動からも快適さが伺えます。
 残念ながら夏の感想は数ヶ月先となりますが・・・。


《施工主から》
 この度、宮事協のすすめるプロポーザルという方式で自宅を新築した。いわゆる「建売住宅」の良さもあると思うが、間取りや冷暖房・喚起システム等々において家族構成やライフスタイル に合致したものが見当たらず、迷いつつもこの方式を選んだ。むろん、この方式がどういうものか詳細に知っていたわけではないが、「建売住宅」の対極にある と考えてのことであり、満足した結果を得ている。間取り構成の自由度を確保することはもとより、外断熱・二重通気工法と蓄熱暖房機によ床下暖房の組み合わ せを取り入れたかった。


 さて、具体的な構想の打ち合わせや設計は昨年(2006年)春から開始されたが、これにはかなりの時間を費やした。市販の住宅設計ソフトを用いつつ、E メールで頻繁に調整を図ったりもした。このソフトは室内の家具を配置した3Dで表示できるので、平面図家に比べ、実感を持つことが出来るという長所がある ものの、やはり詳細においては対面での打ち合わせが不可欠であり、夏には設計事務所の方々に職場まで度々お出でいただいたりした。
 先日の「せんだい住まいのセミナー」(2月4日 エルパーク仙台)において、最近の施工例としてパネル展示されていたが、そこには「南側に階段を設置し、一番日当たりの良いスペースに書斎コーナーを設け る・・・等、設計者としては思いもよらないアイデアに翻弄されながらの設計となりました。」と記されていた。本当にお世話になったというほかない。このよ うな次第であり、設計者ばかりでなく、施工の方々にもご迷惑をかけたものだと感じている。


 ところで、最後に一言。自宅の建築が一般サラリーマンにとって「一大事」であることは周知のとおりだ。それゆえ施主の思いも強くなり、設計や施工の方々にし ばしば無理を言ってしまうことになる。だが、それを裏返して言えば、住宅建築に携わる人々は、いわば施主やその家族のライフスタイルに深く係ることになる のであって、その意味で「やりがいのある仕事」だと考えられよう。
 散々お世話になっておきながらこのようなことを述べるのは誠に身勝手なことだが、住宅建築は素人から見ても極めて魅力的な仕事に思える。一つ一つがまさ にオンリーワンの仕事に他ならない。そのような目で見られていることを建築に関わる方々はどうかお忘れなきよう願いたい。今度、転職の機会に恵まれた折に は、建築関係の仕事を選ぼうかと空想しつつ・・・。



平成18年2月 プロポーザルの依頼 
  設計部会内にて公募 3社申込み 
3月 1次審査 3社選定 
4月 2次審査 
8月 1社選定 設計監理委託契約 
  施工社依頼(協会会員)見積り提出の上、1社選定 工事請負契約 
12月 竣工 



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